2年ほど前に購入した渡辺和子先生の講和集を読んでいますと、こんなことが書いてありました。
「優」という字は、「人」を表す「にんべん」に「憂」と書きます。自分に苦しいことが
あったときに、逃げないで、その「憂い」の傍らに立ち続ける。そのことによって、自分も優しくなることができます。
そして人様が「憂い」を持っているときには、その方の傍らにたたずんで、手を握っ
てあげる。
そんな優しい人の姿が「優」の字なのではと思うのです。
優の字の解釈を渡辺和子先生はこのようにしています。この字に対して
私は優秀の意味、人を押しのけてもの意味をどちらかとしては思っていました。
「優」のつく名前の人はそんな優しい人なのです。
憂いも人間ですからあります。でも逃げないで受け入れればやがて時間がその憂いを微笑みに変えてくれます。
一年の終わりにこんなお話を書きました。
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