他グループや大学、公的な研究機関等との交流段階ですが、これには一過性のものと、継続的な交流とがあります。一過性の見学会や交流会も自分の視野を広げる機会には十分なりますが、やはり継続的な交流があって初めて受発注や共同開発、共同事業化への発展の可能性があるわけで、どのように継続性を確保するのかが、戦略的な課題です。
民間企業とは異なる機関・大学との交流の意味は次回に検討することとし、地域を異にする民間同志の交流の意義は、相互の地域産業構造が異なるという点が最大の要素です。つまり地域構造の違いによる、業種構造の違い、経営戦略の相違、気候・風土の違いなど、経営戦略の相互交流が大変意義あるものとして目に移ります。
神奈川県の '85神奈川異業種交流プラザと山形県米沢市の米沢電機工業会による足掛け13年間の交流は出色です。この間多くの受発注事案や共同開発の事例が発生、また異なる地域間の情報を活用することによる地方進出や人材確保対策、あるいは景気動向等の情報交換が大変効果的でした。今後ますます、広域・地域間交流が重要な異業種交流戦略として脚光を浴びるものと思います。
しかし人間、永続性を確保するのはなかなか難しく、そのための作戦として「グループ間交流協定書」なるものの締結をお勧めいたします。神奈川県では、米沢電機工業会だけでなく、愛媛県との交流にも適用しています。本年中に、山口県とも締結する予定です。 |