これは従来殆ど利用されていなかった資源の再利用を考えたものです。昔から養豚用には残飯や豆腐のおからなどを利用していましたが、近年は豚肉の質の問題から飼料はほぼ 100%外国からの輸入に頼っています。そこで平塚市内の養豚業者3軒が共同して農業法人の認可を得、実験プラントを作りました。市内のホテルや給食センターなどから排出される原料を活用し、肉質の点でもほぼ満足いく結果が出ています。ちょうどこの頃米国から輸入されている飼料用トウモロコシに遺伝子組み替えによるスターリンクという物質が入っており、これが人体にアレルギーを引き起こすというので、米国では栽培禁止となったものが、すでに日本に輸入されていることが発覚、大問題となりました。
改めて純国産(?)の飼料による養豚の重要性が明らかになりました。この中心となっている農家は早くから無添加ハムの製造に挑戦して、味とアミノ酸との関係について解明し、人体に有害な化学物質を使用しない新たなハムを作ることに成功しています。
このアミノ酸の研究については神奈川県の栄養短期大学と産学交流を行って成果を挙げるなど先進的な取り組みを行ってきました。研究に対しては県や国からの補助金を活用したばかりか、この新たな養豚用の飼料化研究についても農林水産省の補助金を獲得しています。ついでながら、このプロジェクトの動力エネルギーも風力を使用するなど自然との調和を図っています。 |