川崎市内のK社がホームページを立ち上げました。当社は大規模構内の電話システムの特許を有し、特に鉄道関係の通信システムについて古くから実績のある会社です。近年は八戸にも工場を開設するなど極めて意欲的です。あるとき、関西の某大手企業から「指令電話」についての照会メールが入りました。しかし社内的には、この用語があまりにも有り触れていた用語のため、その重要性が理解出来ず、1週間後に怒鳴り込みの電話を受け、慌てて営業が駆けつけるという事件がありました。これは逆に会社側が、照会者が専門用語が分からない初心者と考え、商売に直ぐ繋がるとは思っていなかったためです。
この会社が昨年度神奈川県に補助金を申請したとき、開発テーマ名称が「集中電話装置の小型化」というものでした。目的を聞くと、列車の運行に関する集中電話装置の大きさが現在は机位の大きさで、それを半分程度に縮めるという構想でした。しかし新規性の程度が不十分だと感じましたので、将来はもっと縮小・小型化出来る可能性があるというので、テーマ名を「‘超’小型集中電話装置の開発」とし、取り敢えず第一ステップとして、現行の半分にすることとしました。また鉄道の運行は『安全性』に直結する問題なので、小型化し、機能性を向上させ、乗客の安全に貢献出来る、しかもコストダウンするというメリットを強調したところ、見事に採択されました。これも‘超’の効果です。 |