十年前に初めて韓国を訪問したとき、国内主要都市五都市を訪問しました。ソウル・釜山・光州・大邱・大田。いずれも公団の幹部3人と同じホテル・旅館(日本流に言えば)に宿泊し、サウナ(日本の銭湯)に一緒に入るなどほとんど同じ生活を4日間しました。この体験が非常に良かったため、彼らとの友好関係をつくり上げることに成功しました。彼らも日本人とそこまで付き合ったのは初めて、ということで大変喜んでいました。本当の「裸の付き合い」でした。幹部の一人からは自宅に招待され、ご家族にもお会いしました。韓国では最高のもてなしのようです。
以来、日韓シンポジウムだけでなく、韓国側の各種研修会や連合会の行事などの参加によって毎年のように韓国を訪問しました。韓国の中小企業振興対策も年々充実し、従来からあった大規模な研修施設(安山市)の他に新たに自動化支援センター(安山市内の別の場所、宿泊施設も併設)の開設やベンチャー育成施設(安山の研修施設に併設)、東京に韓国ITベンチャーセンター設置などを行っています。
シンポジウムも当初はそれぞれの異業種交流活動の紹介が中心でしたが、徐々に商談会を組み合わせ、企業間交流の度合いを強めてきました。しかし実際のビジネスへの反映は難しく、何しろ企業間の直接の相互訪問の機会が少ない中での交流あっせん事業は、効果が非常に低いと言わざるを得ません。そこで日韓シンポジウム事業が国の主催に移った機会を捕らえて「日韓・中小企業革新協議会」という具体的ビジネス支援の体制を考えました。 |